その痛み、神経痛でなく筋肉が原因かもしれません 筋肉の一般歴史(3)

今回は筋肉の一般歴史です。 

有名な誤診事例として、筋筋膜性疼痛症候群を発表したトラベルはジョン・F・ケネディ大統領の主治医であった。ケネディー大統領は椎間板ヘルニアと診断をされて、ヘルニアに対する手術をしたが、症状が改善せず、続いて脊椎固定手術をして更に症状が悪化。その後、このトラベルがケネディー大統領をこの筋筋膜性疼痛症候群と診断、トリガーポイント注射などの治療を施して、症状が大幅に改善した事例がある。

血液検査、MRI、コンピュータ断層撮影など、通常検査では目に見える根拠がでない事もあり、この病気の存在そのものが医学界はもとより患者の間にも十分に認知されていないため、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、半月板損傷など神経根障害による痛みと誤った診断をされるケースがある。 
特に日本ではこの病気に対する認知度が医師、患者の双方で非常に低いため、初期の段階で適切な治療を受ける事が難しく、治療の開始が遅れることにより、痛みの信号を脳に長時間に渡って入れて慢性化させ、まだ解明しきれていない複雑な脳の働きも関与させてしまい、完治を難しくしている実状もある。 

それでも麻痺がないのに神経を疑いますか? 

次回は神経痛と筋性疼痛の見分け方です。 
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